ナンさんと山田さん

「今日は死ぬ、今日は死ぬと思ってた。」

九州出身の元青少年義勇軍のKさんがご家族と来館され、窓口でひとしきり話しをしていかれました。

終戦後の満州の収容所で、一つか二つ年上の義勇軍の先輩たちに励まされ優しくしてもらったことが忘れられないとのこと。
「長野出身のナンさんと山田さんっていう人だったんだよ。」

暖気は何もないマイナス30℃の収容所で、少年たちは身を寄せ合い、お互いの体温でぬくもりを分かち合いながら、むさぼりながら死の恐怖と向き合っていました。
年端もいかない義勇軍。まだ大人の庇護のもとにいるべき少年たちです。

極限の状況の中で励まし、暖めてくれたナンさんと山田さん。
「死ぬまでにひと言お礼を言いたい。ここに来れば分かるかと思って。」

何とか生き延びて引揚げて来たかつての少年は、70年経った今でも、
ナンさんと山田さんへの感謝の念を抱いて生きておられます。
あのぬくもりの記憶とともに。
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by kinen330 | 2015-10-18 18:05

満蒙開拓平和記念館の非公式ブログ。記念館にまつわるよもやま話を綴ります。


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