神戸地裁

「これで日本人になったと感じ、とても嬉しくて思わず涙が出ました」

2002年以降、全国15の地域で中国残留孤児国家賠償請求訴訟が争われました。
兵庫原告団が争った神戸地裁は唯一勝訴しました。
今年はその判決から10年。明日4日には神戸で10周年記念集会が開催されます。

「国は残留孤児の人権を返せ!」
“日本の地で、日本人として、人間らしく生きる権利”を訴えた裁判でした。
神戸は国の責任を明確にした判決が下った唯一の裁判でした。
残留孤児が生じた原因が政府の施策によるものであり、政府には残留孤児の消息の確認・早期帰国に向けた大きな政治的責任があったと指摘。また、日本社会で自立して生活するために必要な支援をする法的義務があったとしました。

原告団は涙を流して喜びますが、国はすぐ控訴します。
2007年、全国の裁判が長引く中で国は新しい支援策を提示。その内容に納得できない兵庫原告団は受け入れに反対でしたが、全国の原告団と歩調を合わせる苦渋の決断をし、その支援策を受け入れる形で裁判は終結しました。

10年経過した今、中国帰国者たちはそれぞれ10年歳を重ね、介護の問題や依然として立ちはだかる言葉の壁、2,3世の生活など多くの問題に直面しています。
それでも、二つの国で生きた自分たちが日中友好のかけはしとなって役に立ちたいと願っています。

明日の集会では、原告団の元残留孤児の皆さんが、自らの体験や思いを訴える朗読劇が上演されます。
勝訴判決から10年の今、彼らが社会に問うものは何か。
私たちはしっかりと耳を傾けなければなりません。
この問題の終わり方は、まだ見えていないのです。


(朗読劇「私たち『何じん』ですか? part2」のシナリオと、10周年記念集会の案内状を参考にしました)
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by kinen330 | 2016-12-03 19:26

満蒙開拓平和記念館の非公式ブログ。記念館にまつわるよもやま話を綴ります。


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