友音ちゃんのレポートから
2022年 11月 30日
「同じ人間同士が傷つけ合うのは なぜなんだろう」
もともと戦争に興味を持っていたという友音(ともね)ちゃんが
中学1年生の夏休みに調べ学習に選んだテーマが「満蒙開拓」でした。
図書館の司書さんに本を紹介してもらったり、記念館に来て調べたり、
1ヶ月かかってまとめたレポートは60ページもの大作。
論文なみに章立てになっており、最終ページには参考・引用文献もずらり。
地図や表や年表あり。かわいいイラストも散りばめられています。
この友音ちゃんレポートに出会ったのは昨年7月。
講演会の講師でお呼びいただいた会場のロビーに
主催者の公民館長さんが、地元の中学生の作品をぜひ見てほしいと
1ページずつコピーしてずらりと展示してくださっていました。
へ~~と読んでいくうちにしだいに引き込まれ、まだある、まだある・・・。
この分量と、この内容を中学1年生が!ととても感動しました。
ちょうど、子ども向けの図録のようなものを作りたいと思っていました。
これだ!
友音ちゃんとご家族に許可をいただき、補足や編集・構成などなど
出版社やデザイナーの方々とやりとりしながら1年以上かかりましたが
ようやく『友音ちゃんとたどる満蒙開拓の歴史』という冊子となって出版にいたりました。
11月26日、友音ちゃんと公民館長さんと一緒に出版会見を開きました。
新聞記者さんからのいろいろな質問に答える友音ちゃん。今は中学3年生。
満蒙開拓をテーマにしたきっかけは?との質問に
「もともと戦争に興味がありました」との答え。
さらに、どうして戦争に興味があったのか?との質問に
「同じ人間同士が傷つけ合うのは なぜなんだろう」と思っていたとの答え。
・・・たしかに。その通り。
どうして同じ人間同士が傷つけ合うのでしょうか。
戦争って、そういうことだよね。
隣で受け答えを聞きながら、やはり、友音ちゃんの中に平和への強い思いがあったこと、
それがあの60ページものレポートを書くエネルギーになったことに改めて感心しました。
そして、何より友音ちゃんが強調したのは「同世代の人たちにこの歴史を知ってほしい」という願いでした。
『友音ちゃんとたどる満蒙開拓の歴史』は
友音ちゃんの「なぜ? どうして?」を一緒に考えながら歴史をたどる内容となっています。
ぜひお買い求めください。
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by kinen330
| 2022-11-30 18:38